
激動の2026年へ。2016年「戦後最悪の大発会」から学ぶ、相場の向き合い方
【2025年を振り返って】
カレンダーも最後の一枚となり、
2025年が幕を閉じようとしています。振り返れば、投資家のみなさんにとって、今年は本当に「あっという間に終わった」という感覚が強いのではないでしょうか。
昨年末の喧騒から始まり、新政権の発足、そして目まぐるしく変わる世界情勢に対応しているうちに、気がつけば冬の冷たい風が吹く季節になっていました。
しかし、この「速さ」こそが、今の日本経済がかつてないスピードで変革の渦中にある証左なのかもしれません。
【2025年、日本経済を動かした足跡】
今年、私たちの経済環境にはいくつもの大きな節目がありました。
こうした変化の激しい1年を終え、投資家の視線は早くも「2026年の幕開け」へと注がれています。
【新年の号砲「大発会」とは】
日本の証券市場において、新年の取引開始日を「大発会(だいはっかい)」と呼びます。 例年1月4日(土日の場合は翌営業日)に行われるこの日は、晴れ着姿の女性たちが華を添え、威勢のいい手締めとともに取引が始まります。単なる御用始めではなく、その1年の相場の流れを占う「儀式」としての意味合いも強く、投資家にとっては最も身が引き締まる瞬間です。
しかし、過去にはこの「お祝いムード」を根底から覆すような、衝撃的な幕開けもありました。
【2016年、戦後初「悪夢」の5日間】
2016年1月4日。新年への期待を裏切り、日経平均株価は前年末比で500円以上の急落を見せました。原因は中国市場の混乱(サーキットブレーカー発動)や中東情勢の緊迫化。
さらに驚くべきは、大発会から5営業日連続で下落したことです。これは戦後の大発会以降で史上初となる異例の事態でした。
この「最悪のスタート」は、投資家たちに「何が起きてもおかしくない」という冷徹な現実を突きつけたのです。
【荒波に揉まれた2016年の結末】
結局、2016年はどのような1年になったのか。 前半は「ブレグジット(英国のEU離脱)」という歴史的波乱もあり、一時1万5000円を割り込む場面もありました。しかし、11月の米大統領選でトランプ氏が勝利すると、市場は「トランプ・ラリー」に沸き、年末には大発会の暴落を取り戻してプラス圏で引けるという、極めてドラマチックなV字回復を見せたのです。
「大発会が悪くても、終わり良ければすべて良し」。2016年の経験は、私たちに「短期的な動揺に惑わされず、大局を見る重要性」を教えてくれました。
【2026年、日本経済の航路】
そして迎える2026年。 2016年のような外的ショックへの警戒は常に必要ですが、現在の日本経済は当時よりも強固なファンダメンタルズを備えています。2026年は、高市政権の経済政策「サナエノミクス」が真価を問われる年であり、プライマリーバランス目標の見直し議論が本格化することで、さらなる投資を呼び込む可能性があります。
たとえ年明けの市場がどのような数字で始まろうとも、私たちは2016年の教訓を胸に、冷静に群青色の深い海を渡る航海士のように、次なる成長のチャンスを見極めていきたいものです。





